植物乳酸菌SN13T
Lactobacillus plantarum SN13T (ラクトバチラス プランタラムSN13T) は, バナナの葉由来の乳酸菌です。
SN13T株は胃酸や胆汁酸耐性が高いことから, 生きたまま腸に届くことが期待できます。実際, SN13T株の摂取により, 便秘の改善につながることが実証されました*。さらに, SN13T株を利用したヨーグルトの摂取により, 肝機能改善 (γ-GTP値を有意に下げる) 効果が臨床実験にて見出された*ほか, 動物実験でアルコール中毒症状の改善効果も確認されました (学術論文作成中)。
アルコール中毒症状改善
マウスにエタノール含有食餌を与える実験を実施しました。エタノールを含んだ食餌を与えると, マウスはアルコール中毒症状を呈し, 累積生存率が著しく低下します。しかしながら, SN13T株の生菌をエタノール含有食餌とともに与えると, 累積生存率の低下が抑制されることがわかりました (学術論文執筆中)。ただし, SN13T株の死菌を摂取させた場合は, そのような効果が認められませんでした。
さらに, 肝機能の指標となるALTやASTも測定しました。その結果, エタノール摂取によるこれら数値の上昇を抑制する効果も観察されました。
腸内フローラの改善
SN13T株を用いて製造したヨーグルト (Yogurt B) を被験者の方 (20-70歳のおなかの調子に悩みがある人) に6週間摂取してもらいました。その結果, 排便回数は摂取開始後2週から他のヨーグルトよりも有意に増加しました。便意改善効果が期待できます。
また, γ-GTP値はその値が高いと肝臓に異常があることを示します。摂取開始後2週から他のヨーグルトよりも有意に減少させることが明らかになりました。
* Higashikawa F., Noda M., Awaya T., Nomura K., Oku H., Sugiyama M. Improvement of constipation and liver function by plant-derived lactic acid bacteria:A double-blind, randomized trial. Nutrition. (2010) 26: 367-374.