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植物乳酸菌SN35N

 Lactobacillus plantarum SN35N (ラクトバチラス プランタラムSN35N) は, 梨から単離された乳酸菌です。
 SN35N株は細胞外に多糖体を分泌します*。SN35N株が産生する細胞外多糖体 (EPS) はウイルス感染の可能性を低下させる効果を示すこと が見出されました (学術論文作成中)。ごく最近, SN35N株を利用したリキュール (酒類) や発酵飲料が製品化されました。
 さらに, SN35N株による発酵果汁がヒアルロニダーゼ阻害活性や胃粘膜保護作用を示すことがわかりました。

期待される効果

ヒアルロニダーゼ阻害活性

 ヒアルロニダーゼとは, ヒアルロン酸の分解酵素です。炎症時に活性化されることが知られており, ヒアルロニダーゼを阻害することは, ヒアルロニダーゼに起因する炎症反応・アレルギー反応を抑制することにつながります。近年, 患者が増加しつつある花粉症などへの効果も期待されています。また, ヒアルロニダーゼを阻害することは生体内のヒアルロン酸分解の抑制につながり, 皮膚や関節のヒアルロン酸量の維持が期待できます。
 SN35N株が産生するEPSを添加した結果, ヒアルロニダーゼの残存活性が濃度依存的に減少することが明らかになりました。

ヒアルロニダーゼ阻害活性

胃粘膜保護作用

 私たちの胃は, 胃酸により強い酸性の環境 (pH1〜2程度) が保たれています。その過酷な環境下で高い活性を発揮する消化酵素が「ペプシン」というタンパク質分解酵素です。では, なぜ胃自体は過酷な酸性条件やペプシンの作用に耐えられるのでしょうか。それは, 胃粘膜が胃を覆うことで保護しているからです。しかし, それらの分泌バランスが崩壊してしまうと胃粘膜は損傷を受けてしまい, 胃潰瘍などのリスクが高まります。
 SN35N株には, 二つの効果による胃粘膜保護作用が認められています。一つは抗ペプシン活性です。動物実験において, SN35N株の摂取によりペプシンの産生量が減少し, 炎症を示すサイトカインの産生量の減少も見られました。もう一つは抗ピロリ菌活性です。ピロリ菌は胃炎などを引き起こす菌で, 高齢者では依然高い感染率を維持しています。SN35N株には, ピロリ菌に対する抑制効果が確認されています。

胃粘膜保護作用

* Noda M., Shiraga M., Kumagai T., Danshiitsoodol N., Sugiyama M. Characterization of the SN35N Strain-Specific Exopolysaccharide Encoded in the Whole Circular Genome of a Plant-Derived Lactobacillus plantarum. (2018) Biol. Pharm. Bull. 41: 536-545.

*2 Panthavee W., Noda M., Danshiitsoodol N., Kumagai T., Sugiyama M. Characterization of Exopolysaccharides Produced by Thermophilic Lactic Acid Bacteria Isolated from Tropical Fruits of Thailand. (2017) Biol. Pharm. Bull. 40: 621-629.

期待の植物乳酸菌 LP28株 SN35N株 G-15株 SN13T株 麹菌S-03株
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